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張り子と工房
紙を張り重ねて形を作る素朴な技
会津の赤べこや起き上がり小法師の歴史は、時の藩主である蒲生氏郷(がもううじさと)が殖産振興のため職人を招いたことに由来し、中国から伝来したといわれる張り子の技術は現在も日本各地に様々な形で残っています。
そんな張り子の主な原料は紙です。水分を含ませた紙を何層も型に張り重ることで立体となり、胡粉とにかわでコーティングした後、鮮やかな色彩が施されます。
張り子は先人たちの知恵がふんだんに盛り込まれていてどの工程も一つ一つ丁寧に作られます。
「赤べこ伝説発祥の地」としての張り子
柳津町には赤べこに関する伝説があります。
今から400年ほど前、会津を襲った大地震により虚空蔵尊圓藏寺(こくぞうそんえんぞうじ)の本堂をはじめ多くの犠牲が出ました。再建のため寄進された多くの木材が只見川を渡りましたが、運びきることができずに人々は困り果ててしまいます。するとどこからともなく赤毛の牛が現れ、運搬を手伝う牛達を助けて見事に再建を果たしたそうです。
そんな力強い姿に子供の健やかさを願う思いを重ね、厄除け・疫病除けの赤い色と丸模様、首を振る愛らしい様子で赤べこは今日まで親しまれています。
この伝説と柳津町を広く、長く伝えていく使命が工房にはあると考えます。